にゃまむ の ブログ

欺瞞に満ちた世の中の「常識」を考え直す、良識ある本や記事を紹介し、漠然とした将来への不安を解消するブログ

「ブランド力」について考えてみる-マクドナルドとスタバの違いを発端として

苦境マック、好調スタバ、何が明暗分けた?復活策を探る 価格を買う顧客を集めた副作用

http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20140609-00010004-biz_bj-nb&ref=clipRank&p=1


本記事では、ここのところ不調のマクドナルドと、そのマクドナルドに最終利益で逆転したスターバックスコーヒーを比較し、なぜマクドナルドが不調でスタバが好調かを分析しています。

正直数年前まではマクドナルドは飛ぶ鳥を落とす勢いでしたし、不調と言っても利益51億のトップ企業。
スタバもここまでは好調ですが、先はどうなるかわからない。
ので、一概に好不調の原因の全てが本記事とは思いませんが、顧客分析面では非常に共感できる内容なので紹介したいと思います。
特に「ブランド」について、感慨深いです。

まず、マクドナルドについては「価格を売る」とし、”クーポンを活用した集客は成功を収めている”としながらも、”通常の価格で購入する際には、「通常よりも多く支払わなければいけない」と、ある意味「損をする」気分になる”と”価格に敏感な顧客を集めてしまった”ところに敗因があると分析しています。


一方スターバックスは「価値を売る」としています。

スターバックスの場合は、ただ単なるコーヒーの販売をビジネスの主軸にするのではなく、自宅や職場に次ぐ「サードプレイス」というコンセプトを提案し、落ち着いた環境でスペシャリティコーヒーを飲むという「体験価値」を顧客に提供することを標榜しているところに特徴があります。このようなスターバックスの提供する価値に魅了された顧客は、価格に左右されることなく「スターバックス」というブランドを愛し、スターバックスが高い価値を提供し続ける限りは顧客であり続けます。

たぶんスタバを利用する人は感覚的に上記は共感できると思います。
スターバックス」と「アップル」(ともに外資系)は、ブランド力を武器とし、低価格競争に巻き込まれることなくビジネス的に成功を収めています。

ブランド力を武器とできた場合の強みは3つ。
・価格が多少高くても購入してもらえる
・ブランドで選ぶファンが付く
・従業員自体がブランドファンなので、イキイキと仕事をする

とくに3つ目の従業員への動機づけは、非常にポジティブなビジネス効果を生むと思います。

さて、日本企業で「ブランド力」を武器としていた代表格は「SONY」と思われます。
今どうなっているかというと…赤字でビジネス的にはダメですね。
いろいろ言われていますが、1コンシューマーとして感じるのは「欲しいと思う商品を適正価格で出せていない」ことと、「商品にこだわりを感じない」ことです。
スターバックス」も「アップル」も他にない”こだわり”を感じます。それがない。

そう考えると、日本企業は金銭面ばっかり追うことで、本業の”こだわり”がなくなり(もともと無い場合もあり)、これが「ブランド力」を落とすことになっている気がします(良い例が話題のワタミすき屋だと思います)。

個人的には、日本をよりワクワクイキイキさせ、復活させるエッセンスは「ブランド力」だと思っております。